Interview

社長のせなか

税理士法人ネイチャー

芦田 敏之代表インタビュー

【第1回】 2020.12.04

日本の富裕層に多いのは、

ビジネスオーナーか地主

 

 

 

鈴木:素朴な疑問からお聞きします。芦田さんは富裕層の方を相手に仕事をされていますが、その動機は何だったのですか?

 

芦田:私は経営者ですので、最初は富裕層に限らず、ターゲットを広げた方が良いと思っていましたが、結果的に富裕層の方が自然にお客さまになってしまいました。

 

鈴木:富裕層から仕事を依頼をされるということは、富裕層に好かれているということになると思うのですが、富裕層に好かれる人と好かれない人の違いはあるのですか?

 

芦田:私は国際資産税っていう、海外に資産があるような人向けのナレッジや人脈を持っていて、英語も話します。自分で言うのもなんですが、それができる人がほとんどいないのが現状です。

 

鈴木:競合が少ないということですね。

 

芦田:それもそうですが、税理士には、税金のことだけ計算するという頭の固い人が多いのです。私は、税理士というのはサービス業だと思っているので、お客さまから、もし「こういう人を紹介してほしい」と言われたら喜んで紹介します。そういう親切心を持つよう、心がけています。

 

鈴木:そういうサービスが重要ということですね。ということは、世の中の税理士には富裕層に好かれるタイプの人が少ないということですか?

 

芦田:そうだと思います。富裕層と言われる人たちは、税金の話より他の富裕層の人ってどうしてるの?ということを聞きたがります。私が海外が良い、そのなかで、あれが良い、これが良いと言っていると、自然の流れでインターナショナルになっていきます。ハワイにコンドミニアムを買ったり、ハワイの銀行に口座を開けて3億円入れたり、勝手にグローバルになってしまいます。でも、そういうグローバルに対応できる人がいない。

 

 

 

 

 

鈴木:ちなみに、この人すごい富裕層だなって人のエピソードを教えてもらうことはできますか?

 

芦田:富裕層はたくさんいます。上場して数千億の資産をお持ちの方もいるし、未上場にして現金6000億持っている人もいます。上には上がいますね。

 

鈴木:僕ら庶民には想像ができない金額ですが、6000億なんてお金、どうやったらそんなに膨れるんでしょうね。

 

芦田:それはごく普通にビジネス活動ですね。富裕層になる方法はいくつかあって、まずはビジネスで成功する、一番、わかりやすい成功はIPO。でもIPOは株を売らないと現金にならないので、上場企業のオーナーでも意外とお金を持っていない人が多いです。

あとはM&Aで会社を売るとか。その時に価格が良ければ、20、30億とか高い金額で売れるケースがあります。

 

鈴木:会社や株を売り買いするのが一番儲かる方法ということですか?

 

芦田:カテゴライズが分からないですけど、短期で儲けることを考えれば、そうかもしれないですね。長期で考えれば当然、地主の人もいます。生涯年収50億くらいのスポーツ選手になってくると、お金持っていますし、みなさんお金持ちになるには?何をすればいいんですか?と、カテゴライズしたがりますけど、富裕層のパターンは実はたくさんあります。

 

 

 

 

鈴木:確かにどうしてもカテゴライズしたくなりますね。富裕層の割合で多いのは1位ビジネスオーナー、2位がプロスポーツ選手?のように。

 

芦田:いや、プロスポーツ選手は数が少ないので、しいていうなら、1位ビジネスオーナー、日本の場合2位は地主ではないでしょうか。

 

鈴木:日本のお金持ちの二大巨頭はビジネスオーナーと地主なんですね。でも地主は土地買わないとなれないですよね?

 

芦田:そういう見方もあるかもしれませんが、地主は「土地を買う買わない」ではないです。地主は代々なので、そこに生まれたかどうかです。

 

鈴木:ということは個人が努力で富裕層になる方法はほぼ一つ、ビジネスオーナーしかないということですね?

 

芦田:基本はそうだと思います。ただ日本の税制って税率が高いのでビジネスオーナーは収入の33%くらい税金を払うことになります。日本のオーナーは海外移住しないから相続税を取られます。積み上げて積み上げてさらに50%取られてしまって、あと遺留分というのがあって、兄妹が3人いたら親は三等分しないと法廷論争になる可能性があります。

 

鈴木:せっかく稼いでも、残らないんですね。

こういうのって、けっこう血みどろの争いを繰り広げますよね?

 

芦田:当人同士は良くても、配分される側には、配偶者や子どももいますから「お父さん家族のために頑張ってよ」と口を出してくることも多く、それで論争になったりします。

 

鈴木:立場をわきまえるってことはないんですかね?

 

芦田:それは家訓教育ですよ。結婚する時点で「申し訳ないけど、うちは代々それで5歳からそう育っているから」と言うと、しょうがないってなりますよ。

 

鈴木:相続で揉める原因って何になるんですか?

 

芦田:それは公平な分け方をしないからです。公平って人によって違うので、親が遺言でこれが公平だって、ある程度主張しておけば揉めないです。例えば長男が9億9000万、次男が1000万とか無茶苦茶でも、それが公平だよってお父さんが遺言で書いていいたら、それが公平感になります。

 

鈴木:ということは、公平感の認識がそれぞれ違うから揉めるってことなんですね?

 

芦田:ただ、お金がある=揉めるという印象をお持ちかも知れませんが、実際のところ富裕層の方たちって、あまり揉めません。普通は、お父さまが事前に自分のお金は、こうしますって伝えています。だから揉める人は専門家を入れていない人ですよ。専門家に支払う30万、50万がもったいないということかもしれません。

 

鈴木:揉めるのはケチな人なんですね?

 

芦田:どうですかね?ケチでもケチじゃなくても専門家がいないと揉めてしまいます。みなさん富裕層はこうだ、ってカテゴライズしたいみたいですが、「コーラが好きな人はどんな人?」と聞かれているのと似たようなもので、コーラ好きには太っている人もいれば痩せている人もいるし、女性もいれば高齢者もいる、つまりは、カテゴリできないのです。

ただ、職業ごとによってのキャラクターはあります。IPOのオーナーだと、とてもアグレッシブで偉そうで自信家だったり、将来は、右肩上がりのことしか考えていない、というような。地主は新しいことをすることが大嫌いだったり。一切新しいことを取り入れない人が代々地主になっているので。新しいことをするのが好きな人は、土地を売ってしまって自分で新しいことを始めていたりします。

 

鈴木:守りと攻めの違いみたいな?

 

芦田:そうですね。また創業者なのか二代目なのかによっても違ってきます。

 

鈴木:あとお金持っている人って女性問題も必ずありますよね?

 

芦田:それもカテゴライズできないのです。傾向としてエネルギッシュな人が多いから、そのエネルギッシュが社内だけに留まらず外にも向かってしまう。パーセンテージの問題だと思いますね。富裕層と一般人の女性好きのパーセンテージは、ある程度似ていて、ただお金持ちの方が少しだけ上がっている、ということです。

 

 

 

鈴木:なるほど、若干多いくらいなんですね。面白い話ですね。

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