【学生&社長が理想の社長像を議論】地域の採用課題と共感される社長とは。膝を突き合わせ意見を交わす「MY CEO Meeting」を大阪&広島で開催。
「MY CEO AWARD 2024」で選出された7名のファイナリストの企業所在地である全国7エリア【大阪・広島・千葉・愛知・東京・鹿児島・石川】で順次開催予定。
「社長を味わおう」をスローガンに「社長チップス!」を活用した社長プロデュースを行う、esspride株式会社(所在地:東京都渋⾕区、代表取締役CEO:⻄川世⼀) は、社長と学生がZ世代を惹きつける社長像について意見交換を行うミーティング「MY CEO Meeting」を大阪と広島で開催しました。
今夏に開催された「MY CEO AWARD 2024 (マイシーイーオーアワード)」では、Z世代が選ぶ“推し社長=MY CEO”が決定しました。さらに、全国7エリアからNo.1に輝いた7名の社長がファイナリストとして選出されました。ファイナリストの企業所在地である7エリアで、2024年10月から2025年2月までの期間中に学生との意見交換を行う「MY CEO Meeting」を順次開催していきます。
■MY CEO Meeting 開催概要
第1回 大阪
・開催日時:2024年10月30日(水)
・開催場所:LAVAROCK新大阪駅
第2回 広島
・開催日時:2024年11月26日(火)
・開催場所:東区民文化センター
■大阪開催の様子
第1回大阪開催では「地域の社長と学生が未来の会社と仕事像や働く環境について考え、双方の成長につなげること」を目的とし、コミュニケーションを深めながら討論を交わしました。
・主催者挨拶 esspride株式会社 代表取締役CEO 西川 世一
「学生の皆さん、積極的に遠慮なく友達のように社長と関わり、未来につながる時間を創ってほしいと思います。発言するのも行動するのも勇気がいることですが、図々しくこの時間を楽しんでください!」
・トークセッション
「就職したい会社のヒントは推し社長にあり。人を惹きつける社長の魅力とビジョンとは」をテーマに行われました。就職先選びの新たな視点として、Z世代の学生たちが共感できる社長のビジョンや魅力を重視する試みで「MY CEO AWARD2024」で近畿エリアNo.1に輝いた株式会社ウェバートンの渡邊光五社長(大阪・情報通信)、BEST100に選ばれた株式会社エースタイルホールディングスの谷本吉紹社長(大阪・サービス医療)、錦城護謨株式会社の太田泰造社長(大阪・製造)、株式会社ブロードエンタープライズの中西良祐社長(大阪・情報通信)の4名が登壇しました。
ウェバートンの渡邊社長は、「私の会社では“家族と向き合う日”を設け、社員が家族と過ごすための休暇や、費用を提供しています。社員の生活や幸せを重視し、何のために働いているのかを問い直す機会をつくることが大切だと考えているからです。中小企業にとって新卒採用は困難です。日本特有の就職活動のスケジュールや一律の入社式に限界を感じており、時代にあった多様な採用の仕組みを模索しています。海外のように個別の契約条件や柔軟な就業タイミングが重要ですし、既存の形式に縛られない採用姿勢を御社では導入しています。 また、学生に対しても双方がミスマッチを回避するための対話も面接の段階で大切なことだと感じています。本日のような取り組みが、学生を惹きつけ、共に未来を創り出す力になると思います。」と話しました。
錦城護謨の太田社長は、「私が目指しているのは、ただのものづくりではないんです。製品の1つにゴム製グラスがあるのですが、誰もがグラスだと思って触るとゴムなのでとっても驚きます。人は新しい体験や感覚に出会ったとき、心が動きますが、このような体験を私は大切にしたいと考えています。採用は、苦戦していますね。説明会や工場見学の機会を設けても、学生は来てくれません。中小企業の製造現場って働くイメージが湧きにくいし「しんどい」「汚い」という印象があると思います。もっとものづくりの楽しさや、自分たちが作ったものが誰かの手に渡る喜びをもっと知ってほしいです。 魅力ある社長については「ありのまま」を伝えられる人ではないかと思います。学生のみなさんも、感じたことありのままぶつけてもらい、お互いに向き合える関係のほうが居心地よいし、成長できる場所になると思っています。」と語りました。
エースタイルホールディングスの谷本社長は、「正直、私は前に出るのが得意なタイプではありません。しかし時代はアナログからデジタルへの移行期で、経営者自らが発信していくことが、大切だと感じています。SNSメディアで情報を発信して、学生の皆さんに少しでも姿を見てもらえるように意識した結果「谷本さんの会社で働きたいです!」「経営について学びたいです」と学生側から連絡がくるようになりました。ただ実際に働いてみないと分からないことも多いので、表だけの説明会だけではなく、インターンや一定期間の派遣で、会社を見てみることも勧めます。人間関係や社風を体験してもらい、学生が働きやすい環境を整えられるようにしていきたいです。」と話しました。
ブロードエンタープライズの中西社長は、「私は、家族のような温かいコミュニケーションを大切にしたいと考えています。群れで仲良く過ごせる犬に例えて「ワンワン経営」と呼んでいます。例えば、医療費の3割を会社で負担したり、コロナ禍には一人暮らしの社員に物資を送ったりました。誕生日は感謝の気持ちを伝えたり、ささやかですがマックカードをプレゼントしたり、みんなが自分の「居場所」と思える会社でありたいと思っています。
仕事で成長すること、給与が増えることも大事ですが、それだけでは長く勤められない。人間関係があるからこそ「この会社で頑張ろう」と思えます。私の人生観として「誰かの役に立つ」ことは重要だと思っています。役に立ち「ありがとう」を言われる人が、社長としても人としても魅力を感じると思います。」と語りました。
・グループディスカッション
トークセッションで語られた「推し社長」たちの思いを受け、今度は会場中の社長と学生が各グループに分かれて話し合うグループディスカッションが行われました。「どのような社長に魅力を感じるか。推し社長について」をテーマに、4グループに分かれて議論されました。冒頭から大阪ならではの社長の気さくなコミュニケーションで学生たちの緊張もほぐれ、笑いの多い展開へ。学生が自ら手を挙げて発表を名乗り出ている姿が印象的でした。
【グループ①の大学生発表】
「社長の魅力として、“背中を見せてくれる人”があげられました。会社が続く限り、会社の成長や、変化は必ずあります。そのなかで、軸をぶらさない社長の姿を学生は重視しています。もう1つは、ただ先頭に立っていくだけではなく、後ろから常に支えてくれているサーバントリーダーが魅力ある社長に感じます。会社のビジョンとして、お金を稼ぐことも、ただ稼ぐだけではなくて、どのようなことをしてお金を得るか、どのようなことでお金を稼ぐのかを考えることが大切だと思います。そのビジョンも軸がぶれない社長には、信頼をおけます。」
【グループ②の大学生発表】
「私たちのグループで出た魅力のある社長は、カリスマ性をもっていることと、距離が近い関係であることです。カリスマ性を持っているというのは、目標をしっかり持っていて、大きな背中を見せてくれることです。距離が近いということは、会社のビジョンや社長の想いをしっかりと発信し、隣に立って一緒に活動してくれる人です。カリスマ性と距離が近い関係という要素は一見反対のように思えるのですが、この2つを兼ね備えた社長は最強なのではないかと、グループで意見がまとまりました。」
【グループ③の大学生発表】
「中小企業の課題としてあげられたのは、内定が出ても学生が離脱すること。もう1つは、大手企業にかなわないという前提です。しかし成長したい、起業したいという学生はたくさんいます。そんな学生にとって、中小企業の援助はとても素敵な環境だと思います。そのなかで、どのような社長が魅力的に映るかというと、学生と真摯に向き合う社長です。心を込めて頑張っている事業を表向きにしっかりと発信し、“このような学生を求めている”と、本気で訴えてくれる社長に付いていきたいと思います。」
【グループ④の高校生発表】
「ワンピースという海賊漫画があります。そのルフィという主人公が推し社長の特徴を網羅しています。ルフィは、軸がぶれず、心に余裕がある人物です。心に余裕があるからこそ、社員に気を配れます。例えばですが、失恋休暇という制度がある会社があります。そのような時代にあった制度を導入できる社長は、推し社長になるのではとグループで話し合いました。」
このように、「距離が近く身近である」「考えや思いの軸がしっかりしている」「時代にあった制度やアイデアを導入するなど柔軟である」社長が、Z世代の推し社長としてあげられました。発表後の懇談会でも積極的に社長と話す学生の姿が目立ち、大盛況のなか幕を閉じました。
■広島開催の様子
第2回広島開催では、採用課題として、地域特有の課題や女性視点でのキャリア形成などについて、広島の経営者と学生がトークセッションやグループディスカッションでコミュニケーションを深めながら討論を交わしました。
・トークディスカッション
最初に「現状の採用課題と新たな取り組みについて」をテーマに、学生の意見も交えたトークディスカッションが行われました。就職先選びの新たな視点として、Z世代の学生たちが共感できる社長のビジョンや魅力を重視する試みで「MY CEO AWARD2024」で中国・四国エリアNo.1に輝いた株式会社広島ドラゴンフライズの浦伸嘉社長(広島・プロバスケットボールチーム運営)、BEST100に選ばれた合同会社SISTERの清水純子代表(岡山・サービス)が登壇しました。
広島ドラゴンフライズの浦社長は、「現状の採用課題として、広島の地理的条件や国内有数の総合大学が、都市部以外に集中していたり、地域全体の問題が大きいですね。一企業だけで解決できるものではないので、若い皆さんも含めて、広島の未来を一緒に考えていければと思っています。 今の学生に期待しているのは、若さです。勢いや情熱があるからこそ、新しいものを生み出せる力があると思います。生意気くらいがちょうどいいですが、謙虚さも忘れない、そのバランスが大事です。若い時は色んなことが起きますが、そこから学び、挑戦してほしいですね。 採用時に注目するのは組織人としての心構えです。組織に入るなら与えられた役割を全うする覚悟が必要。それができないなら起業した方がいいと思います。地域の若者は最先端の存在。だからこそ、自信を持って新しいことに挑戦してほしいですし、その背中を押したいと思っています。」と語りました。
SISTERの清水代表は、「採用に関して課題だと感じるのは、女性が仕事を続ける難しさです。結婚や出産をきっかけにキャリアを中断する女性は多いですが、私としては「もっとやれるはず」と常に感じています。女性が自分の可能性を信じ、前向きに挑戦していく姿を応援したいです。地域全体の採用環境としては、若い世代が以前よりも物や目標への執着が少なくなっているように感じることがあります。車を持たない、免許を取らないといった選択をする若者も増えており、何に情熱を注いでいるのか掴みづらい部分があります。 今の学生には「柔軟な発想」と「勢い」に期待しています。私たち昭和世代の良いところと、現代の個性を尊重する教育を掛け合わせれば、きっと素晴らしい化学反応が起きるはずです。古い価値観をただの老害として切り捨てず、学びに変えながら自分の個性を磨いてほしいと思います。 採用時には、技術よりも人としての素直さや愛嬌を見ています。目をしっかり見て話す姿勢や、分からないことを正直に伝える姿勢はとても大切です。ポジティブな気持ちで物事を受け止められる学生が、これからの時代を切り拓いてくれると信じています。」と話しました。
・グループディスカッション
トークセッションで語られた「推し社長」の考えを聴き、今度は会場中の社長と学生が各グループに分かれて話し合うグループディスカッション。「推し社長の定義とは。学生が働きたい会社とは」をテーマに、グループに分かれて議論が行われました。和気あいあいとした温かな雰囲気の中、社長の思いや考えを直接聞くことで学生にとって大きな学びの場となりました。
【グループ①の大学生発表】
「私たちが考える働きたい会社は、まず『福利厚生がしっかりしている』『定時で帰れる』といった環境面が整っていることが理想です。しかし、社長のお話を聞いて、中小企業では整えたくても難しい部分があることを知り、現実とのギャップを感じました。その上で大事なのは、会社で『自分が楽しめるか』や『利益を出せるか』だと思います。自分のスキルを磨いたり発揮したりできるチャンスがあることも重要です。そういった環境があれば、働きたい会社だと感じました。企業側としても、そのような魅力をもっと発信してもらえると、私たち学生もイメージしやすいと思います!」
【グループ②の大学生発表】
「私たちが考える推し社長は、ギラギラした社長です。この“ギラギラ”というのは、情熱があったり、やる気や熱量を持っていたり、軸を持っている人のことを指します。そのような社長のもとで働くと、職場全体が活気に満ちて、社員一人一人がいきいきと働けると感じました。また、社長は支配者ではなく、指導者であるべきだという意見も出ました。信頼関係を大切にしながら、社員を導いてくれる存在が理想です。 私たちが働きたいと思う会社は、福利厚生や勤務形態がしっかり整っていることも重要です。そうした環境とギラギラした社長がいることで、働きがいがあり、安心して働ける会社になるという意見でまとまりました。」
このように、グループディスカッションを通じて、「情熱を持ち信頼を築く社長」「社員がいきいきと働ける職場」「福利厚生だけでなく、自分が挑戦できる環境」が推し社長と働きたい会社として挙げられました。広島の「挑戦し続ける街」の精神を象徴するような企業と社長が、学生にとって理想の働き先になるのではないでしょうか。
■MY CEO Meeting 今後の開催スケジュール
2025年
・1月17日(金)愛知・名古屋
・1月23日(木)東京
・2月7日(金)鹿児島
・2月21日(金)石川・金沢
内容:エリア選出の推し社長紹介、トークディスカッション、グループディスカッション、懇親会など